このサイトの運営者が、実際に切り抜きチャンネルを運営していたときの記録です。2021年の話なので、いま同じことをして同じ結果になるとは限りません。当時やったことと、その後変わったことを分けて書きます。
いつ始めて、いつ収益化したか
チャンネルを始めたのは2021年4月30日でした。そこから約2ヶ月で、当時の収益化条件(チャンネル登録者1,000人・総再生時間4,000時間)を満たしています。条件を満たしてから1週間ほどでYouTubeから通知が届きました。
登録者はその後も伸びて、3ヶ月で3,000人に到達しています。
切り抜いていたのは、当時ライブ配信で人気のあった配信者です。
どのくらいの収益だったか
一番聞かれるところですが、YouTubeパートナープログラムには収益額の開示に関する制限があるため、具体的な金額は書きません。当時の記録に残っている表現をそのまま引くと、「新卒の初任給くらいの月収を得られるペース」でした。
チャンネルの規模・ジャンル・時期で大きく変わる部分なので、この数字を目標値として受け取らないでください。
何を切り抜くかで、ほぼ決まった
振り返って、結果を最も左右したのは編集技術ではなく「誰を切り抜くか」の選定でした。
当時決めた基準は2つです。
- 切り抜きの競合が少ない配信者を選ぶ
- すでに有名、または今後有名になりそうな人を選ぶ
参入したとき、同じ配信者を切り抜いているチャンネルは60〜100チャンネルほどで、最も古いチャンネルの開始が2021年2月でした。つまり、そのジャンル自体が立ち上がって数ヶ月という段階です。すでに何百チャンネルもある対象を選んでいたら、同じ結果にはならなかったと思います。
いま同じ判断をするなら、この「競合がどれだけいるか」を最初に数えることになります。ここは今も変わらない考え方です。
使ったツールと、乗り換えた理由
最初は無料のVrewを使っていました。AIが自動でテロップを付けてくれるので、切り抜きのような字幕量の多い動画とは相性がよかったからです。
その後Adobe Premiere Proに移行しました。当時の記録に残っている乗り換えの理由は次のとおりです。
- 自動でテロップが付けられる(作業時間に直結する)
- フォントの選択肢と装飾の自由度が大きい
- クラウドストレージが使える
- 書き出しからYouTubeへのアップロードまでの手数が少ない
サムネイルはPhotoshopで作っていました。
ツールの機能・価格は当時(2021年)のものです。現在の仕様は各公式サイトで確認してください。無料ソフトで始めて、作業時間が問題になってから有料に移る、という順番自体は今でも通用すると思います。
一番時間をかけたのは、サムネイル
作業時間の配分でいうと、編集そのものよりサムネイルに時間をかけていました。理由は、当時のYouTube Studioのアナリティクスを見て分かったことです。
数万再生以上まで伸びた動画は、その8〜9割が「ホーム画面のおすすめ」経由でした(アナリティクスの「ブラウジング機能」)。検索から来る人は少数派で、大半はおすすめに表示されてクリックしてくれた人です。
そうすると、勝負どころは「おすすめに出たときにクリックされるか」になります。動画の中身がどれだけ良くても、クリックされなければ再生されません。当時の結論は「7割はサムネイルで決まる」でした。
やっていたのは、同じジャンルで伸びているチャンネルのサムネイルをひたすら見て研究することです。特別なことはしていません。
いま始める人が、当時と違うこと
正直に書いておきます。当時のやり方をそのまま真似できない部分があります。
1. 素材の入手方法
当時の記事では、配信のアーカイブを外部の変換サイトでmp4化する手順を書いていました。いまこのサイトでその手順は案内しません。 YouTubeの利用規約には次の記載があります。
本サービスまたはコンテンツのいずれかの部分に対しても、アクセス、複製、ダウンロード、配信、送信、放送、展示、販売、ライセンス供与、改変、修正、またはその他の方法での使用を行うこと。ただし、(a)本サービスによって明示的に承認されている場合、または(b)YouTube および(該当する場合)各権利所持者が事前に書面で許可している場合を除きます。
素材の入手は、元配信者や事務所が示している方法・許諾の範囲に従うのが前提になります。切り抜きを許可している配信者や事務所は、素材の扱いを含めたガイドラインを公開していることがあるので、まずそれを確認してください。
2. 収益化の審査
「再利用されたコンテンツ」のポリシーは、元配信者から許可を得ていても違反になりうるとYouTubeが明記しています。当時よりこの点の周知は進んでいますが、切り抜きが構造的に審査対象であることは変わりません。詳しくは収益化の記事で整理しています。
3. 収益化の入口が2段階になった
当時の収益化条件は登録者1,000人・総再生時間4,000時間の一本道でした。現在は拡充版YPPがあり、登録者500人(+直近90日に公開動画3本以上などの条件)でメンバーシップやSuper Thanksといった視聴者からの直接支援が使えます。広告収益は今も1,000人からです。日本も対象地域です。
「2ヶ月で収益化」と書いていますが、当時と今では到達すべき水準そのものが違います。詳しくは収益化の条件を確認してください。
4. 競合の数
参入時に60〜100チャンネルだったジャンルは、今では規模が違います。「競合が少ない対象を選ぶ」という基準は生きていますが、その条件を満たす対象を見つける難易度は上がっています。
まとめ
- 2021年4月30日開始、約2ヶ月で収益化条件を達成、3ヶ月で登録者3,000人
- 結果を最も左右したのは編集技術ではなく「誰を切り抜くか」。参入時の競合は60〜100チャンネル
- 無料のVrewから始め、作業時間を理由にPremiere Proへ移行。サムネイルはPhotoshop
- 伸びた動画の流入は8〜9割がホーム画面のおすすめ。だからサムネイルに一番時間をかけた
- ただし素材の入手方法は当時の手順をそのまま案内しない(YouTube利用規約)。許諾の範囲に従うこと
- 収益化の入口は当時と違い2段階(500人で視聴者ファンディング/1,000人で広告収益)
数字は2021年の実績で、再現を保証するものではありません。