「AIで作ったと言うべきか」という不安には、義務の話信用の話が混ざっています。分ければ、それぞれ答えやすくなります。

一般的な開示義務は確認できていない

まず義務の話から。AI利用の開示を一般に義務づける法律は、この記事の執筆時点で確認できていません(存在しないことの証明は難しいので、「確認できていない」と書きます)。文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」も、著作権の整理であって表示義務を課す文書ではありません。

つまり「AIで作ったものに常にラベルを貼る法的義務がある」という前提は、確認できる根拠がありません。

契約と規約が求めるなら義務になる

ただし、個別の関係の中では開示が義務になります

開示が義務になる場面
  • クライアントとの契約・発注条件にAI利用の取り決めがある

    従う義務がある

    取り決めが無い場合も、事前確認が安全です。

  • 販売プラットフォームがAI生成の申告を求めている

    規約として拘束力がある

    規約は改定されるので出品先の現行規約で確認します。

  • コンテスト・公募の規定がAI利用を制限している

    応募条件として従う

  • 上のどれにも当たらない

    法的義務は確認できていない

    ここから先は信用の設計の問題です。

一般法ではなく、契約・規約が根拠になります。

確認先はいつも「いま自分が従っている契約と規約」です。この記事が「どのプラットフォームがどう定めているか」を列挙しないのは、規約が頻繁に変わり、古い転載があなたを誤らせるからです。

義務の外側は信用の設計の問題

義務が無い場面で開示するかどうか——これは損得ではなく信用の設計の問題です。

  • 隠して発覚したとき失うのは、その案件ではなく継続的な信用です
  • 逆に、AI利用を前提にした検証と編集の質を表看板にする設計もあります(「AI+専門家の検証」を商品にする形)
  • クライアントワークでは事前にひとこと確認するのが、いちばん安いリスク管理です

まとめ

  • 一般的な開示義務は確認できていない(執筆時点)
  • ただし契約・プラットフォーム規約・応募規定が求めるなら、それは義務
  • 確認先は自分がいま従っている契約と現行規約
  • 義務の外側は信用の設計。クライアントには事前確認が安い

次はスキルの学び方です。