フードデリバリーの配達員には、働き始めた瞬間から確定している前提がひとつあります。あなたは雇われていない、ということです。
配達員は個人事業主という前提
多くのフードデリバリーで、配達員とプラットフォームの関係は雇用ではなく業務委託です。つまり——
- 報酬は給与ではない → 年末調整が無い
- 源泉徴収も原則されない → 税金は自分で申告して納める
- 開業届・確定申告・経費の記録は全部自分の側の手続き
「アルバイトの感覚で始めたら、実は個人事業主だった」が配達員の典型的なつまずきです。契約形態は各プラットフォームの規約で確認できます。
配達で事業側に近づく形
判定軸は通達35-2の「社会通念上事業と称するに至る程度か」と帳簿の保存です。週末に数回だけなら雑所得側、継続的に稼働して報酬と経費の記録を付けているなら事業側に近づきます。稼働記録がアプリに残るのが配達の強みで、それがそのまま按分の根拠にもなります(経費の記事)。
配達員には労災の特別加入がある
税務ではありませんが、配達員が開業届とセットで知っておくべき公的制度です。労災保険は本来労働者のための制度ですが、特別加入という枠があり、厚生労働省の案内のとおり対象が広がってきました——令和3年9月1日から自転車を使用して貨物運送事業を行う人(フードデリバリー配達員を含む)が加入できるようになり、令和6年11月1日からはフリーランス(特定受託事業者)全般に広がっています。
業務中のケガの補償は、雇用されていない配達員には自動では付きません。自分で入りに行く制度があることを、始める段階で知っておいてください(費用と手続きは経費の記事で触れます)。
共通の手続きは共通編へ
期限(「1ヶ月以内」ではなく確定申告期限まで)・判定軸・書く欄と本人確認・青色申告承認申請書の期限・扶養と失業給付は開業届の共通編へ。
まとめ
- 配達員は個人事業主。年末調整が無く、申告も記録も自分の側
- 継続的な稼働+報酬と経費の記録が事業側に近づく材料。稼働記録は按分の根拠にもなる
- 労災の特別加入という公的制度がある(自転車配達員は令和3年9月から対象)
- 期限・判定軸・書き方・扶養と失業給付は共通編へ
次は職業欄に何と書くか、収入の基準はいくらから確定申告が必要かへ。

