配達の経費の主役は車両です。そして車両には、混同しやすい2つの関門があります。
車両は金額と按分の2つの関門
関門1: 金額(No.2100)。10万円未満なら全額をその年の経費にでき、10万円以上20万円未満は3年均等の一括償却を選べ、それ以上は減価償却です。
関門2: 按分(No.2210)。私用と兼ねる場合、経費にできるのは「業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合のその区分できる金額」だけです。
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関門1 金額
15万円は10万円以上なので、一括償却(3年均等)や減価償却の話になる。
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関門2 按分
両方通ってようやく経費
配達と私用の利用割合で按分する。稼働記録が根拠になる。
2つの関門は独立です。金額の関門を通っても按分の関門が残ります。
[!IMPORTANT] 青色申告者の少額減価償却資産の特例(30万円未満)は、現行条文では「令和8年3月31日までに 取得した資産」が対象で、この期日はすでに過ぎています。高額な車両の前に、国税庁のページで 現在の適用期限を確認してください。
配達でよくある経費
配達バッグ・ヘルメット・レインウェア
業務用なら経費にしやすい
私用と明確に分かれる装備は説明しやすい側です。
修理代・タイヤ・充電費
業務分を記録して按分
スマホ代・通信費・モバイルバッテリー
業務分だけ(家事関連費)
稼働時間の記録が按分の根拠になります。
駐輪場・一時駐車料金
稼働との対応を記録
稼働中の食事代
原則入れない
自分の食事は生活費側です。
No.2210の「収益とのつながり」を軸にした整理です。
配達はアプリに稼働記録(稼働時間・走行の記録)が残る働き方です。この記録が按分の根拠としてそのまま使えるので、明細と一緒に毎月保存してください。
労災の特別加入は配達員のための公的制度
配達員は雇用されていないので、業務中のケガに労災保険が自動では効きません。その穴を埋めるのが特別加入です。厚生労働省の案内のとおり——
- 令和3年9月1日から、自転車を使用して貨物運送事業を行う人(フードデリバリー配達員を含む)が特別加入の対象になりました
- 令和6年11月1日からは、フリーランス(特定受託事業者)全般に対象が広がりました
加入は特別加入団体を通じて行います。手続きと保険料は厚労省のページと各団体で確認してください。なお特別加入の保険料の税務上の扱い(必要経費か社会保険料控除か)は、この記事では一般化できる一次ソースを確認できなかったため断定しません。加入団体か税務署に確認してください。
まとめ
- 車両は金額の関門(No.2100)と按分の関門(No.2210)を別々に通る
- 30万円未満の特例は適用期限が到来済み。買う前に現在の期限を確認
- スマホ代・修理費は業務分だけ。アプリの稼働記録が按分の根拠になる
- 労災の特別加入は自転車配達員も対象(令和3年9月〜)。補償は自分で入りに行く
- 保険料の税務上の扱いは確認できなかったので断定しない。加入団体・税務署へ
次は会社に知られずに配達をやるにはです。

