配達報酬の明細を見ると気づくはずです。税金が引かれていない

アルバイトの給与なら勤務先が源泉徴収して年末調整までやってくれますが、配達報酬は業務委託の報酬です。納税の段取りがまるごと自分の側にある——ここが配達員の申告の出発点です。

配達報酬は源泉徴収されない

配達報酬は給与ではなく、また原稿料のように源泉徴収の対象として列挙された報酬でもありません。つまり——

  • 振り込まれた報酬は税引き前の金額
  • 年末調整は無い
  • 申告と納税は自分でやる(納税資金も自分で残しておく)

「手取りだと思って全部使ったら、翌年の納税で困った」が配達員の典型的な失敗です。

会社員の副業なら所得の合計20万円超

国税庁No.1900の原文です。

給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える人

判定は報酬の総額から必要経費(自転車・バッグ・スマホ代の業務分など)を引いた所得で行い、複数プラットフォームの報酬も他の副業も合算します。

配達員の判定の流れ

報酬総額 35万円

各社の報酬明細の合計(税引き前)

経費 12万円

車両・装備・スマホ代の業務分など

所得 23万円

**20万円超なので申告が必要**

No.1900に基づく整理です。経費の中身は経費の記事で扱います。

なお報酬の計上は入金日ではなく権利が確定した時点が原則です(No.2200)。週払い・月払いで年をまたぐ分は、明細で確定時期を確認してください。

専業なら控除を超えるかどうか

所得控除の合計を超えて税額が出るなら申告が必要です。基礎控除は令和7年分以後、合計所得132万円以下で95万円(No.1199)。専業配達員は源泉徴収が無い分、申告しなければ納税がゼロ計算のままになります。無申告は罰則の対象なので、ここは必ず段取りしてください。

住民税の申告は別に必要

横浜市の案内のとおり、所得20万円以下で確定申告をしない場合も「市民税・県民税の申告は必要」です。

まとめ

  • 配達報酬は源泉徴収されない。納税の段取りは全部自分の側
  • 会社員の副業は所得の合計20万円超で申告(各社の報酬・他の副業と合算)
  • 計上は権利確定の時点が原則(No.2200)。年またぎは明細で確認
  • 専業は控除(基礎控除95万円が目安)を超えるかどうか
  • 住民税の申告は別に必要

次は配達の経費と労災の特別加入です。