サブスクの再生分配金が毎月入るようになったら、開業届の話が始まります。音楽配信の収入には、最初に知っておくべき性格があります——著作権使用料の世界にいる、ということです。

分配金は著作権使用料の世界にいる

所得税法204条1項1号は、源泉徴収の対象になる報酬・料金を列挙しています。

原稿、さし絵、作曲、レコード吹込み又はデザインの報酬、放送謝金、著作権(著作隣接権を含む。)又は工業所有権の使用料及び講演料……

作曲の報酬も著作権の使用料も明記されています。ただし柱書きの義務は「居住者に対し国内において……支払をする者」にかかります。つまり——

  • 国内の事業者からの支払い → 源泉徴収の枠内の話になりうる
  • 海外経由の分配 → 日本の源泉徴収の枠外。別の制度(外国の税)が関わりうる

自分の分配金がどちらの経路で、引かれているのか・いないのかを明細で確認するところが出発点です(経費と分配経路の記事で扱います)。

音楽配信で事業側に近づく形

判定軸は通達35-2の「社会通念上事業と称するに至る程度か」と帳簿の保存です。1曲出して少額の分配が入る程度なら雑所得側、継続的にリリースし、分配明細を経路ごとに保存しているなら事業側に近づきます。機材の減価償却がある人は貸借対照表が要るので、青色申告を使うなら申請の期限(開業から2ヶ月以内)を先に見てください。

共通の手続きは共通編へ

期限(「1ヶ月以内」ではなく確定申告期限まで)・判定軸・書く欄と本人確認・青色申告承認申請書の期限・扶養と失業給付は開業届の共通編へ。

まとめ

  • 分配金は著作権使用料の世界。204条の列挙に作曲・著作権使用料が明記されている
  • ただし源泉徴収の義務は「国内において」支払う者にかかる。経路で前提が変わる
  • 継続的なリリース+分配明細の経路ごとの保存が事業側に近づく材料
  • 期限・判定軸・書き方・扶養と失業給付は共通編へ

次は職業欄に何と書くか、収入の基準はいくらから確定申告が必要かへ。